Monday, April 27, 2009

豚インフルエンザ感染マップ

この地図は、メキシコから始まった豚インフルエンザの感染をGoogle Map上にプロットしてくれています。もうすでに全世界に広がり、どんどん進んでいることが実感できます。

ジェット機を使った移動速度があたりまえの現在では、完全なる隔離施策の実施というのが、もう、ほとんど不可能なのだということも、この感染が広がるさまを見ると、恐ろしいことではありますが、事実として受け止めていかなければなりませんね。

日本はまだ島国ですから、空港というポイントで重点的にガードが可能なのかもしれませんが、大陸はその点では、もう防ぎようがないのではないでしょうか。さらに、もう段階としては、感染の進入を防ぐ、という段階ではなく、感染者が増え、パンデミックが起こると想定した上で、どのように対処していくのかを考える段階に入ったのだと思います。この連休を使って、多くの日本人が海外に渡航しているわけですから、彼らが帰国する来月までに、どこまで対策を立てられるかが、豚インフルエンザとの戦いの勝負を分ける気がします。 | View H1N1 Swine Flu in a larger map

■追記:このエントリーを書いた後に、すでに東京の都心に豚インフルエンザのウィルスが持ち込まれた可能性が高いというニュース。そもそも「任意」の意味がわからないのだが、空港は、メキシコ帰りの便で、明らかに熱出してる人間を止められないザルな水際でしかない、ということがハッキリした。ニューヨークタイムズはタミフルが効くと言っている(日本の新聞は、こういう大切なことを全然流さないので腹が立ちます)ので、ドラマの感染列島のようなパンデミックには至らないような気もするが、手当てが遅れれば死亡するウィルスなので、油断できません。僕が一番心配なのは、東京に住む日本人ではなく、保険証などを持たない多くの外国人たちの間で感染が広がることです。彼らはギリギリまで我慢するでしょうし、その我慢が、多くの感染者を生んでいくことに繋がります。身分保障など関係なく、また無料で、とにかく全員処置していくという姿勢で、このインフルエンザに対していって欲しいと思います。

Sunday, April 26, 2009

Sigma DP2: Sample Photo

SDIM0033今回のSigma DP2のカタログWebサイトに使用している写真は、インドネシアで撮影しました。撮影地はインドネシア本土のジョグジャカルタ界隈と、バリ島のウブド、ギニャール、スミニャック界隈です。撮影時期は雨季であったため、カラっと晴れた日差しがなかなか得られず、また使用した撮影機材のDP2には、当然のことなのですが色々と問題もあり、強いストレスを感じながらの撮影でした(アルファ機を使っての撮影は予期せぬことの連続なので、本当に大変なんです)。

撮影機材としてはDP2のプリプロダクトモデルを使っています。今回はシグマの会津工場で細かな微調整(会津工場にはレンズとカメラのテストを行う巨大な専用の部屋があります)を行っていただいたDP2のプリプロダクトモデルを2台用意して頂き、それらを使用して撮影しました。またファームウェアはブラッシュアップ中であり、バージョン0.2あたりのベータ版を搭載しての撮影でした。そういう、最終的に発売されたDP2ではない機材を使用しての撮影データですが、DP2オフィシャルサイトのサンプルギャラリーとは別の角度で、DP2の画質や解像感を感じていただけたらと、Flickrにサブ写真をアップし始めました(いま23枚アップしています)。

Sigma DP2 beta on Flickr
レンズ性能のところを見ていただくために、カメラを三脚で固定して、同じフレーミングの状態で、F2.8から順に絞りを変えて撮ったもの。また、PhotoProを使っての印象の違う現像のものなど、色々とアップしていきたいと思っています。ただ、X3Fデータを、PhotoProを使って現像し、等倍のJPEG写真をアップロードしていくのは、かなり時間のかかる作業なので、いっぺんには出来ません。これから時間を見つけてアップしていくということになると思いますが、どうぞよろしくお願いします。

それから、個々の写真の現像は、自分の脳内の「感動記憶」に沿った写真として現像しています。つまり僕の「写真表現」というところでの写真です(ほとんどの写真はExifが出るようにしてありますので必要な方はそれをみてください)。僕は、写真というものは、撮影者の個性があるべきであり、個々の「感動記憶」の表現であるべきだ、と考えています。それについては、こんどのApple Store銀座での講演でお話したいと思っています。

Saturday, April 25, 2009

Sigma DP2: My Pleasure

そろそろSigma DP2について語っていこうと思います…と先のエントリーに書いたのですが、僕は株式会社シグマの社員ではなく、あくまでも外部の人間として、シグマのブランドディレクターという立場を務めている人間です。その立場から、写真というものを愛している人たちに、シグマが作るカメラが持つ本当に素晴らしいパフォーマンスを、どうしたら伝えていけるだろうか…と、それを暗中模索しながらアイデアを出し、シグマさんと熱い議論を交わしながらコミュニケーションの骨子を決め、それを具体化していくアートディレクターでしかありません。ですので、僕がこのブログに書いていることは、決してオフィシャルな情報ではない、という前提で読んで頂きたいと思います。

とはいえ、そうした立場から僕が得ている詳細な情報は、シグマ社が広報として一般に向けてリリースする情報量をはるかに超える内容のものであり、同時にコミュニケーションを決めていくディレクターとしては、当然のこととして、それらの専門的な情報を鵜呑みにするのではなく、ちゃんと自分自身で理解できるように勉強を重ねてきました。そして、その専門的な知識を持った上で、プリプロダクト実機を使ってのテストを重ね、自分の感じた点をフィードバックしていく、というプロセスを経てきています。

そうして、守秘義務的な側面を多く含んだ詳細な情報を自分なりに理解した上で、「一般的なユーザーからすると、これは絶対ダメ」。と言い切ったことも少なくありません。出来るだけ完成度の高い製品になるように、という立ち位置から、僕は僕で真摯にこれまでのシグマのカメラ製品には向き合ってきた…という自負は持っています。過去、これはダメと言い切ったフィードバックの中には、製品開発として非常に大きな軌道修正を行わなければならないようなものもあり、まさに経営判断に繋がるというような事態もありました。そして、そうしたフィードバックを一蹴するのではなく、本当に真摯に受け止め、シグマさんは真剣に悩んでくれる会社なのです。このシグマという会社の持つ姿勢や、それを支えるシグマに流れる文化や風土は、僕は尊敬に値するものだと思っています。そして、それがあるからこそ、こういったユニークな製品が開発できるのだと思います。

でも、そういう開発時点での紆余曲折や苦労話というものは、買ってくださる顧客にとっては結果的にはどうでも良い話であって、最終的に製品としてみなさんの手元に届いたシグマのカメラが、どれだけパフォーマンスするのか、ということが評価のすべてでしかありません。

そしてこれは、コミュニケーションを作っている僕自身の仕事においても、まったく同じことが当てはまります。僕が作るDP1やDP2などのカタログやWebサイトに「この写真はこう見てください」という注釈は書けないわけです。そこに刷られている印刷がすべて。そこに書かれている文章がすべて。実写写真そのものがすべて、であり、カタログやWebサイトを見て、それを「言い過ぎに思う」と評価されるのか、買ってくださった顧客たちが、このカメラを使うという経験を経たうえで、「シグマがカタログやWebサイトで言っているのは、こういうことだったんだな…」と、納得していただけるかどうか…。結局は、それがすべてなわけです。

だからこそ僕はシグマ社に対して、「シグマ社側に立って物事を考えていく」というスタンスと、「最終的に買ってくださる顧客の立場から物事を考えていく」というスタンスの、その両方を、常に自分の中に保持しながら、自分自身がシグマのカメラを買った顧客として、このカメラを使う顧客は「何を思うか。何に感動するか。何にガッカリするか。そして、何を誇りに思えるのか」と、そこを、自分自身の体験を通じながら、自分自身で何かを感じ、体験を経験として行けるものが、どこにあるのかを深めて行く必要がある、と考え、アルファ版、ベータ版という未完成の機材を使ってですが、さまざまなテストを行って、体験を経験に置き換えようと努力してきました。

今日は、まずは、僕がこの先DP2に関するエントリーを書いていくにあたって、自分のスタンスがどこにあるかについて書いてみました。この次は、DP1と、DP2というカメラに、どういうミッションを与えようとして行ったかというあたりを(僕が書ける範囲内でですが)書いてみたいと思います。

それから、発売された昨日のうちにDP2を入手された方々は、今日、そして明日と、お天気が悪いので、悶々とされている方も多いかと思います。この先の連休はスッキリ晴れるという天気予報もありますので、どうか、RAWモードで十分な光のある条件下で撮影してみてください。そして、それをPhoto Proで開けて、ダイナミックレンジの豊かさを実感して頂きたいと思っています。

ちなみに、このエントリーのためにアップした写真は、インドネシアでDP2を使って撮影した時に撮ったものです。被写体は巨大なバナナの樹の可憐な花。撮影初日に見たときは、まだ蕾だったのですが、なんとなく気になって毎日毎日チェックしていたところ、雨季特有のスコールが激しく降る四日目の朝に「ぺろーん」っていう感じで花弁が開きました。かなり暗い条件下でしたが、ブレないように必死でDP2をホールドして撮影しました。真ん中に立っているピンクの花弁が15cmぐらいある、かなり大きな花です。熱帯の植物はどれも大きいですね。

Thursday, April 23, 2009

Sigma DP2

いよいよ明日「Sigma DP2」が発売されます。すでに予約された方々には、おそらく今日中に手元に届くと思います。

これまで守秘義務的な側面もあって、あまり語ることが出来ませんでしたが、そろそろこのユニークなカメラのことを書いてもいいかな、という時期になりましたので、今後は色々と書いていきたいと思います。

SD14、DP1、そしてDP2と続けて、それぞれのカメラのブランディングとコミュニケーションコンセプトの組み立てを手がけてきました。どういうカメラとして訴求していくのかの骨子のところを詰めていくのは、そのまま仕様や開発の部分に対しても大きな影響を与えますし、実際に数多くのテストを僕自身で行ってきました。そういった、かなり深い立ち位置で手がけてきたわけなので、「発売」という瞬間が来ると、「どんな風に評価されるだろう…」というドキドキ感や不安はもちろんあるのですが、やはり、この製品が世に出て行く、というところで嬉しさを隠せません。手塩にかけた子供が巣立っていくような感情に近いものを感じています。

DP2は、とにかく素晴らしい描画能力を持ったカメラです。数ヶ月前、ロケ先のホテルの部屋で、アルファ機を使って、終日走り回って撮影してきたRAWデータを現像したとき、自分でも、その画質の高さと解像感に驚きました。それは単なる「解像度」ではなく「解像感」です。でも、何よりも一番驚いたのは、そうして撮影してきた写真をカタログにレイアウトして出稿し、その色校正を受け取ったときです。ハイエンドな一眼レフと高価なレンズなど、プロ用の機材を使って撮影した写真を遥かに超えた刷り上りでした。これには自分でも驚きました。1200dpiのCMYKカラープリンターで確認はしていましたが、実際に印刷で、ここまで出るのか、と驚きました。クリアさと濃密さ。シャープさとボケ足。それらの両立と言えばいいでしょうか。DP2のレンズ性能は筆舌に尽くしがたいものがあります。さらに開放でF2.8という明るさは、DP1のF4よりも1段明るいわけですが、この1段の明るさはとても大きいです。DP1に比べて実際の撮影時の手ブレ率が激減しました(笑)。

まぁ、アルファ機であるプリ・プロダクト・モデルを使ってのロケ撮影は、本当に大変だったんです。その話は、また別の機会に。まずはDP2発売、おめでとうございます!

Friday, April 10, 2009

都下水道局ワッペン作り直し問題について

経緯としては、「水をきれいにするイメージを出したい」という思いを持っていた東京都下水道局の担当の人が、「胸ワッペン」というアプリケーションに、その思いをぶちまけてしまい、ロゴタイプというベイシックエレメントに、デザインガイドラインでは禁止されている表現を指示してしまった。さらに「ガイドラインをちゃんと確認しなかった」ということで懲罰を受けられたというお話です。(上の画像をクリックするとFNNのサイトで報道された動画ニュースが見れます)。

で、僕はもう、デザイン業界を代表してっていうぐらいの勢いで、その懲罰を受けてしまった担当の方にお詫びしたい、という気持ちになります。新聞なども「税金をドブに捨てたムダ遣い」とか、石原都知事が「役人はダメだ」とか、とにかくボコ殴りっぽくお役所が叩かれていますが、これは、本来はデザインガイドラインを作った側、つまり東京都下水道局のCIを担当した側(どこが手がけたのか知りませんけど)の責任です。

僕も多くの企業のデザインガイドラインを作ってきました。その経験上で言うと、エレメントをどのように使っていくかを規定したデザインガイドラインを作成し、それを各所に配布しただけでは、これと同じような事態が、それこそ無数に発生します。もう考えられないような「似て非なる」デザインが、雨後の筍のように次から次へと生成されていくのです。ですから、ビジュアルコミュニケーション面でCIを完結していくには、問題が発生する度ごとに、その個々の現場の要求に応えながら、根気よく整合性を取って行く必要があります。

ですので、僕は必ず「CI規定配布から最低3年は、絶対に現場から目を離してはいけない。そのためのプロジェクトチームを作り、継続的に課題と解決を話し合っていく組織を作ってください」とお願いします。一般的な企業のアイデンテティでさえも、それが必要なのに、さらに税金を使う組織のアイデンテティを手がけるのであれば「間違ったモノを作らないようにするための配慮」は、そのままリスク・マネジメントとも直結しているわけで、絶対に「アイデンテティを作り、アプリケーション規定を行って、ガイドラインにまとめて納品」というところでプロジェクトを終了させてはいけないわけです。そこがちゃんと出来ない会社が多いというのは、デザインそのものの価値を下げてしまうので、業界全体の問題として、一人でも多くの人に、こうした問題を起こさないために、何をしていかなければならないかを考えてもらいたいと思います。

一方、こういうことが起こってしまう背景には、成果物(納品物)ベースで、見積もりや請求・支払いが、一般的な日本の商習慣となって根付いているところにも起因しているのではないかと思います。企業でも「納品物はなになのか?それにこの見積もりは見合うのか」というところで判断され、「問題を起こさないためのノウハウや継続的なサジェスチョン」という目に見えないものは「サービス」と位置づけられてしまうことが少なくありません。お役所は言わずもがなです。これを変えていくためには、ソフトを提供する側が、もっともっと「デザインというのは、ここまですごいんだな」という状態を具現化していくしかありません。僕はそこに向けて今日も頑張っています。みんなも頑張れ!



■追記:石原都知事のお言葉。「バカじゃねえか。本当にたまげた。骨身に染みて反省するよすがにさせる」。お役人は大変だなぁ…。そんなに悪いことだとしらないでやっちゃったんだし、石原さんの何の琴線に触れたかわからないけど、そこまで怒らなくてもいいじゃんと思うな。ここまでボロクソに言うなら「東京オリンピックみたいな、勝てない可能性の高い構想に、いくら使ってんだ、このやろう。その金、全部、小学校の校庭緑化に使いやがれ!」といいたくなる(もう言ってるけど)。



■追記:石原都知事のお言葉(朝日新聞)。asahi.comに別のニュアンスの報道があった。「バカだね。税金に慣れている役所はこわい。東京の下水がきれいと感じる、むしろいいデザインだ。偉い人が規格に合わないと言ったのだろう。取り返しがつかず申し訳ない」。とのこと。石原都知事は「税金を無闇に支出した」というところで琴線に触れたようだ。しかし、ここで知事が「偉い人」と呼んでいる存在こそが問題であり、僕がこのエントリーを書いた理由である。アイデンテティデザインに関わる者は「偉い人」になってはいけない。あるべき姿勢はその真逆であって、限りなく黒子に徹するような姿勢を保つべきだ。そもそも偉そうに指示するだけではアイデンテティは存在する意味を持たない。使っていく人(今回ならお役所の方々)が、そのアイデンテティを正しく「自分のもの」と認識してこそ、アイデンテティはその存在意義を持つ。僕たちは、アイデンテティをデザインすることを目的とせず、そういった理解に向けて「奉仕」して行くのが仕事の本質なのだ。



■追記:東京都下水道局のオフィシャルサイトが二つあるんですけど…。謎です。ていうか、これこそ税金のムダ遣いっぽい。これは「水道局」と「下水道局」の違いでした。僕の勘違い。すみません。
東京都水道局
東京都下水道局公式ホームページ



以下、経緯などを考察したgooの記事(日本のニュースサイトは、過去の記事をアーカイヴせず、すぐにリンク切れになるので転載する)。



制服ワッペン2万枚作り直し、3400万どぶ…都下水道局
読売新聞 2009年4月10日(金)03:06

 東京都下水道局が昨年、制服に付ける都のシンボルマークを添えたワッペンを2万枚作製したところ、シンボルマーク使用に関する内規に反したとしてこれを使わず、新たに約3400万円をかけて、ワッペンを作り直していたことがわかった。

 デザインは組織名の下に5センチ余の波線を付けたシンプルなものだったが、この責任を問い、都は担当幹部2人を訓告処分にしていた。内規を 杓子 ( しゃくし ) 定規に解釈した「お役所仕事」の典型とみられ、公費の支出の在り方に批判が集まりそうだ。

 都下水道局では、所属する計約3000人の職員用に、予備を含めて計約2万着の制服を作っているが、1978年から同じデザインだったため一新することにし、右胸に付けるワッペンも新たに作ることにした。

 ワッペン(縦2・5センチ、横8・5センチ)はシリコン製で、イチョウ形をした都シンボルマークの横に局名を記し、「水をきれいにするイメージを出したい」との願いを込め、その下に水色の波線(約5センチ)を添えることにした。職員が考案したものだった。

 ところが、約2万枚のワッペンが完成し、一部は制服への縫い付け作業が始まった昨年11月に開いた局内の会議で、ワッペンのデザインが、シンボルマークの取り扱いについて定めた都の内規「基本デザインマニュアル」に抵触する疑いが浮上。内規には、マークの位置や文字との比率などが細かく記載されており、誤った使用例として「他の要素を加えない」と規定。同局では今回、この規定を厳格に解釈したという。

 ただ、この規定は例外も認めているが、同局では、波線部分を取り除いて作り直すことを決定。制服を含めた費用は当初、約2億1300万円だったが、新しいワッペンの作製費と縫い替えの費用として、約3400万円を追加支出した。

 都は今年3月、最初のワッペンのデザインを決めた担当の部長と課長(いずれも当時)を訓告処分とした。今月から制服を一新したことは発表したが、ワッペン作り直しに関する一連の事実は公表していない。

 下水道局は「事前に規定を見ていれば防げたもので、担当者のミス。多額の費用負担を生じさせて申し訳ない。次のデザイン更新は何年先になるかわからず、それまで誤ったワッペンを続けることはできなかった」と説明している。

 下水道局を巡っては、JR王子駅(北区)のトイレの汚水が、約40年にわたって近くの川に流れ込んでいた問題で、2007年6月にこの事実を把握しながら、対策を取らずに放置していたことが判明している。

Sunday, April 05, 2009

ティエリー・フリッチの言葉

ブランドとは、言い換えれば人柄そのものだと考えます。生来持つ性格や器量こそが大切。ショーメというブランドの人柄に、従順について行こうと思います」。

ティエリー・フリッチさんは1955年生まれのフランス人。カルティエなどを経て、2001年にショーメ・パリの社長に就任。「ブランドは人柄」。いい言葉だ。「生来持つ性格や器量」に「従順」に。そう、どんなブランドも生まれた瞬間ってものがあるんだよね。

Thursday, April 02, 2009

Yasmina Alaoui & Marco Guerra

ヤスミーナとマルコの、突出した完成度を見せつけられる彼らコラボレーションワークがオフィシャルサイトで見ることが出来る。

身体の造形美を捉える写真そのものに、すでに高い完成度が存在している上に、計算し尽されて重ねられたパターンのマッチング。ここまで二つの要素を融合させていること自体、驚異的な集中力が必要なのは言うまでもないのだが、さらに、それらを融合しながら、マチスへのオマージュや、さまざまなテーマがひとつひとつの作品には重ねられ、見る者の背筋を伸ばさせるような静謐さを漂わせている。ここに存在する完璧さとでも呼ぶべきものは、建築や器や服など、あらゆる造形世界に、通じて存在しうるものであるのは言うまでもない。彼らの作品から、そうした多くの連想を湧き起こしていくことで、きっと新たな発見を見つけ出すことが出来ると思う。