Tuesday, September 30, 2003

AR+S

来週木曜日、「宣伝会議アートディレクター養成講座」にて講義を行う予定。毎年のことだが、これは広告業界でのアートディレクターになりたい若い人たちに、現場の忙しいおぢさんたちがアートディレクターってこんな仕事なんだよと教えてあげる養成講座。コミュニケーション成立に向けてウェブの役割が高まりつつある今日、広告のADを目指す受講者の彼らが、今現在どこまでそれを認知しているかを問い掛けてみたい。しかし、この日は午後から六本木ヒルズでのカンファレンスもある。忙しい一日になりそうだ。

COMMENTS : このまえ、宣伝会議の方から聞いた話では、この講座に出席していた某大手代理店の若手が「自社のことを悪く言っていたので気分を害した」というコメントを残したそうな(んなこと言ったっけ、って感じなんだけど)。彼はなにを得るためにこの講座に出席していたのだろうか。単なる愛社精神なんだろうか。それとも、その講座出席者たちにとっては憧れの大きな会社でそういうポジションにいるプライドというやつなんだろうか。いずれにしろ馬鹿馬鹿しい話だ。NAME : s_h_i_n_z_o : February 5, 2004 03:09 PM

works, today 0929/03

昨日に引き続き、気持ちのよい快晴。権田原から迎賓館に続く道(僕の通勤路)が木漏れ陽に彩られて美しい。ほのかに始まった紅葉に季節を感じる。出社してからMIKIMOTOの細かいバグつぶし作業。その後、SONY用のプロトタイプ作りにとりかかる。週末に色々考えていたのでアイデアが沢山浮び、変に考え込まずに作りつづける。作っては捨てるというパターンだな。16時、昨夜仕上げたロゴを持って虎屋へ。ロゴタイプとシンボルマークは問題なし。しかし、あるべきコミュニケーションと、それを表出させるべきメディア選択や広報あたりの按配が、まだまだクライアントは理解できないようで細かく説明する。名刺に入れる肩書きひとつでもブランドイメージは変わってくるのだというレベルからだからとにかく時間がかかるが、体験を伴っていない人には根気良く説明していくしかない。

17時帰社。SONYのプロトタイプ作りに戻り、アイデアのイメージが残っているままに作りつづける。18時、西村弁護士事務所のCIについて森生氏来社。合併後の混乱している状況を聞き、来週早々にも一度ガツンと行くことに方針を変更。なんでだか、こういう噛ませ犬的役割はいつも僕にその役が来る。20時、MIKIMOTOの修正タスクが明解になったのでデザイン作業。先にアタマの中でイメージを固めてから一気に作業にとりかかる。22時、時間が来たので「信蔵塾」を開講。約ニ時間半、マーケティングとブランディングの構造のようなものを徹底的にわかりやすく説明する。終わって時計を見るともう24時。やべー。デザインしなきゃ、ってことでデスクに戻りワーク再開。1時半、作業終了。

Monday, September 29, 2003

Gerd Baumann

ゲアト・バウマンが来る。今週金曜日に講演がある。それもお題が「ダイアログ[対話]を語る」だ。あー行きたい。聞きに行きたい。なんとか時間を作りたい。ローティスという書体を通して、書体の読みやすさの研究を続けるゲアト。ドイツ連邦議会の議事堂における彼の仕事は、あまりに明瞭で、逆にそこに込められた思想がドイツ語がさっぱりわからない僕にも伝わってくる。タイポグラフィが形態以上のものだというライゼガングの言葉を僕はゲアトの仕事から学ぶことが出来た。ぜひとも会いに行きたい。以下、バウマンの言葉。

『視覚表現の「小説家」であることを、わたしたちは自分の役割だとかんがえています。わたしたちの目的と楽しみは、まるではなしことばや、書きことばのような視覚言語で表現して、最小限のエレメントで、最大限の構成をし、そこに余裕と可能性をあたえる視覚言語をつくりだすことです。あるいはそれを発見したり、獲得することともいえるでしょう。拠ってたつところ、すなわちアイデンティティをひきよせるのが目的であって、イメージを形づくるのが目的ではありません。巧妙で空疎なことばよりも、dialogue(対話)への案内役として、コミュニケーションの道具としての構成と、グラフィックをつくりだすことが、わたしたちの目標です。』

行ってきた。もう最高の夜だった。

shinzo's workshop 2

フォームデザイン、タイポグラフィと来て、先週はブランディングについて講義したけど、今週の「信蔵塾」はマーケティングについて。先週話したブランディング+ブランドコミュニケーションと表裏一体の関係にあるあたりを解説するつもり。マーチャンダイジングとマーケティングの関係も話しておいた方がいいかな。で、そろそろ課題というか宿題を出そうと思う。それについてはちょっと思案中。

COMMENTS : 塾が終わって席へ戻ってみると24時半になっており、やべーと慌てて残り作業をやっていて、確か3時くらいまでは覚えているのだけど、ふと気づくとなんと6時ちょい前。思わず寝てしまったらしく、フロアの電気は消えているものの僕の上の電気だけついてて笑った(謎)。妻(誰)に、もうこんな按配になってしまったので帰られないとメールを入れて、冷え切った身体をさすりながら、ありったけの上着などをかき集めてきて床で寝た(謎)。NAME : yuu : September 30, 2003 12:24 PM

Sunday, September 28, 2003

works, today 0928/03

惰眠を貪り尽くした後、ロゴ開発案件の仕上げ作業のため会社に出る。ベイシックシステムを組み上げ直している最中、シンボルの強さに対してタイプフェイスの弱い部分が負けていると判断。そのまま進まずに立ち戻り、ベイシックエレメントのブラッシュアップ。ウェイトの調整とカーニングの微調整でバランスを取る。これが邪魔くさいというか手間というか集中力が必要というか疲れるというかな作業。でも、結局これは正解だったようで、後で拡張ベイシックとアプリケーションのシステムに落としても、すんなりと納まってくれた。常にそうなのだが、贅肉を削ぐような、詰めに詰めていくという作業の後に少し時間を置いて別の視線になってから見直す、という繰り返しは大切だと再確認。作業は24時頃終了。手伝ってくれたトムと食事に行くことに。よく考えたら今日は日曜の夜じゃんってことで開いてる店少なし。ってことで西麻布の「権八」という超安易な選択に落ち着く。でも「権八」が嫌いなわけじゃない。美味しいし安いし「えらっしゃいまぜぅぇ~」という掛け声も好き(ちょっとくどいけどね)。帰宅3時。

one year before

ちょうど一年前にこれを描いた。昨年のこの時期は、複数の案件の9月末納品に向かって会社は相当混乱した状況だった。その渦中のど真ん中にいる僕も、もう忙しいを超えて精神的にも肉体的にも本当にギリギリな状態だった。その頃の自分の業務記録を見ると20時間以上働いている状態がずっと続いている。昼も夜も休日もない。しかし、その状態は僕だけではなく会社全体がそうだった。そして、そういう過酷な状況に置かれて誰もかもが余裕を失っていた。僕にも余裕は一切ない。だが、そんな中でも何とか良いものをと粘りに粘るだけだった。そして、ここに描いたようなことを心の中で叫びながら黙々とデザインしていたのだった。しかし、こういう修羅場を皆の力を合わせて乗り越えて来たからこそ、非常にタフな今のbAがある。苦しさを越え、立ち止まらずに前進し続けることの意味を知る、素晴らしい仲間たちにあらためて感謝。

web creators conference

来週の木曜日、MdN主催の「web creators conference」の講師をやることになった。特別企画となっているように、実はこのカンファレンスは別のイヴェントのワンセッションでもあり、僕への打診は随分前に別の方からもらっていた。だが、どうもコミュニケーションがうまく行かずそちらの話とこっちの話が同じものだということが中々わからなかった。中継ぎというか担当ですと名乗ってコンタクトしてくる外部の人が沢山いると話が混乱する。それはさておき、一応設定したお題はコミュニケーションコンテキストの中にあるウェブ。時代の変化と共にコンテンツ企画、情報設計、デザイン表現に影響を与えるあたりを掘り下げてみたい。

Saturday, September 27, 2003

KIORA / gourmet

今日の晩飯は麻布十番の「KIORA」。いやー美味い。まじ美味い。ここは予約がなかなか取れないレストランのひとつだが、それも充分頷ける。サービスも文句なし。とにかくびっくりするほど美味かった。鵜野さん、やるなぁ。ワインのチョイスも含めて久しぶりに文句なしな食事だった(ウェイティングですきっ腹に飲んだボンベイが効いちゃってちょっと酔っ払った)。

stroll through the streets

携帯のカメラ機能で自宅近所を散歩しながら何枚か撮った。街はグラフィックに溢れている。最近、ファインダーという絵を切り取れるフレームを持っている一眼レフとは全然違うノリに自分のアタマを切り替えないと、絵らしい絵さえも撮れないっていうあたり、なんか、やっと携帯で撮るスナップの具合がわかってきた感触。試行錯誤で撮り続けてると、徐々に目で見えているものと、絵として切り取りたい部分のブレが収斂してきた。バカチョン、されどバカチョン。エリクソンのA1301Sはホワイトバランスとズームは話にならないぐらいいい加減。だけど1/3段づつ程度の露光のアンダーオーバーが使え、締めたい部分にこれが結構効く。

works, today 0926/03

昨夜(今朝)、会社を出ると、ここは箱根かと言うようなとても濃い霧。都心では珍しいのではないだろうか。3時頃に帰宅して横になった途端に寝てしまった。

11時ごろ起床。久しぶりに午前中の予定がなく、いつもよりは寝た感じだが寝不足感は拭えていない。13時、堀田と待ち合わせてSONYで打ち合わせ。まだパズルが解けきらないが時間がタイトなのでとにかく前進させる。撮影を内山氏にねじ込まれてアップアップ。一度会社に戻り、タッチアンゴーで16時すぎHONDAへ。遅れ気味だったこちらは少し挽回。17時帰社。その後、毎週bAメンバー全員が揃う定例会。それからは別の三つの案件について打ち合わせに次ぐ打ち合せが続くが、どれも気が抜けないものばかりで集中。今日はほとんどデザイン作業として手を動かす時間が作れなかった。月曜にプレゼンする虎屋のロゴ開発案件の仕上げは週末に作業することに。24時すぎ、MIKIMOTOの作業完了。やれやれと一息。

なんだかんだで、会社を出たのが4時前。帰り道、西麻布のメシ屋で腹にものを入れて帰宅5時すぎ。なんか今週、ずっと明け方帰りだったよーな感じ。もう寝るべ。日曜は働くとして、とりあえず明日(今日)は寝るぞー

ちなみに「西麻布のメシ屋」っていうのは「EN-ICHI」という店。基本的には焼酎がメインのバーなんだけど、なんせ朝の6時までやってるし、食事も和食で、メニューも豊富で、どれもそこそこ美味しいということで、まぁ、時間の使い方が狂った生活してる僕のような人(結構混んでるんでそういう人も少なくないのかな)にはありがたい店。

Friday, September 26, 2003

shooting direction

撮影はリズムが重要だ。そのリズムは、OK!、次もカッコよく、もっと、という意識と、実際の時間配分の両面から生まれる。感覚のレベルが揃ったチームで撮影すると集中とプレッシャーが快感に思うほどだ。だが、押さえどころを明快にして臨まないと、ああでもないこうでもないの泥沼に嵌まってしまう。そこに無責任にさえ思えるような曖昧な好き嫌いを言うクライアントが立ち会うような状態だと、さらにその沼は深くなる。つまり絵作りの指針が撮影の場でぶれ始めるわけだ。撮影現場ではその時こそアートディレクターの真価が問われる。

どうしたいか。それにはどうするべきか。何が不足で何が不要かを、その都度スタッフ全員に明確にできなければ撮影現場に立ち会っている意味はない。現場は船頭のいない船のように揺れるだけで前に進まない。

撮影現場を仕切るのはカメラマンだと僕は考えている。それは、映画監督と撮影監督の役割りの違いのように絵は任すというスタンスで、僕が自分で撮れる以上の絵をカメラとレンズという筆を使って描いて見せろということだ。しかし、撮影は遊びではない。仕事なのだ。そこで良いものを作り評価を得るには明快なイメージを与える必要がある。それには多くの経験も必要だ。僕は現場では悩まないタイプ。撮影日までにアタマの準備は終え、打ち合わせで多くの方向をカメラマンと話し合う。それによって出来上がるイメージを絞り込み、現場に入る。後は暗黙知の表出作業。だが、任せっきりにはしない。必ずカメラの横に立ち、組み立てられていくライティングを観察し、アイデアも出す。それが出来るようになるために僕は数年間カメラマンのスタジオに居た。そうしてこそ欲しいイメージが作れるようになった。

works, today 0925/03

3時間ほどデザイン作業をして5時すぎ帰宅。即ばたんきゅ。起床9時。ねむぃ。10時、六本木の近藤スタジオ到着。さっそくNikonの撮影開始。今日のカメラマンは気心の知れた巨匠。絵作りを決めていく中での互いの息も知ってるので巨匠との仕事はいつもどこか安心。ポラ引いて撮ってポラ引いて撮ってで順調にカットをこなし昼食。お弁当を食べた途端にがくっと眠くなる。睡眠不足はこういう時に出るんだよなぁ。まるで時差ぼけな感じで午後の撮影開始。しかし午後の一発目のカットで目が醒めた。思っていた通りの強い絵。さすが巨匠、ビシッとドラマチックなライティングを決めてくれる。

後の予定が詰まっているので巨匠に後を頼み、スタジオを出て19時に帰社。別のプロジェクトの状況を確認するとデザインが進んでいない。なぜこんな簡単なことが出来ないんだよ、と、怒鳴りたくなるのを抑え、幾つかのアイデアを出し、簡単なデザインスケッチを起して送る。彼らは決めどころを欠きながらレイアウトをこねくり回して時間を浪費している。本当はここで横に座ってデザインのプロセスを教えるべきなのだが、僕も時間に終われている状況。しかし、その勘違いを指摘し、思考と作業の順番が違うことを言い続けながら育つのを待つしかない。デザインは感覚での作業の前に充分な考察が必要不可欠。思いつきと考えとは違うのだ。

その後、自分のタスクのFLASH作業。途中、明日のSONYとHONDAの打ち合わせのための会議を2本挟み、デザインワークを続け、1時半になんとか終了。ものすごく眠いはずなのに不思議と意識が冴えている。でもおなかがすいて目が回ってるので今日はここまで。今日も忙しい一日だった。

Thursday, September 25, 2003

numbers / typography

なーんか右脳と左脳の切り替えがうまく行かない感じが続いてたので、気分転換に30分間ぐらい、ちょろりと意味なくタイポグラフィのスタディ。うーむ。自分でも不思議だけど、なんとなくデザインできる感じになってきたので仕事に戻るっす。明日は朝からスタジオに缶詰めだし、さっさと片付けて帰るべ。

こうして見直してみるとOCRBのナンバーズは、特にこの「7」の数字が持っているような美しい曲線と、安定感のあるボディ設計が絶妙に美しい。それは何よりも、大きくしたくなった「0」の美しさに象徴されている。そうなんだよなぁ。「0」とか「O」とか、文字設計しようとするときにカーヴエレメントを美しくするのって簡単そうで一番難しい。

Wednesday, September 24, 2003

works, today 0924/03

8時起床。今日の午後のプレゼンに使うFLASHの微調整。10時、六本木の写真スタジオで明日のNikonの撮影に関する打ち合せを、巨匠・近藤さんと行う。11時すぎ東京駅に向かい、鎌倉へ。鎌倉につくと雨。なぜか僕の鎌倉はいつも雨。内山氏と駅前で落ち合い、13時すぎから宗徧氏にプレゼン。氏は「久しぶりにクリエイティブなものを見た」と大満足。自分でもコンセプトと表現がうまく融合できたと思っていたので、それが伝わってほっとする。16時半、大急ぎで東京に戻ってきて駆け足でSONYへ。担当のK氏と直接色々話して情報共有と意思統一。先週から考えていたアイデアを幾つか提示しておく。

18時、やっと会社に戻り、幾つかのプチミーティング。その後、今日までに戻す約束だったが、ずっと後回しにしていたThink!のインタビュー原稿の校正。しかし、落ち着いてよく読むと、話したことの意味が全然伝わっていない部分が沢山あって頭を抱える。でも、もう一度ここがこうだからと話して書き直してもらうことに費やす時間もないので文字数を変えずに意味が伝わるようにリライトして片付ける。しかし、こういう文字と格闘する作業はデザイン以上にものすごく集中しなければできない。やはり才能の問題だろうか。時計を見るとすでに24時前。急ぎMIKIMOTOの件のブリーフィングを受けてデザイン作業開始。今日もまだまだ帰れそうにねーなぁ。

japanese tea

最近、家でお湯を沸かして飲むものが珈琲からお茶に変わりつつある。今も、外での食事のあと、家に戻って飲みたいなと思うのがお茶。普段は忙しさのせいもあってコンビニで買った「まろ茶120」とか飲むんだけど、休日は急須を使って一保堂の煎茶と玉露を飲む。でも、これが難しい。急須にお湯を注ぐ注ぎ方ひとつ(やさしくそぉっと注ぐ)、その温度ひとつ(沸騰から少し冷めるのを待ち、さらに湯飲みに一度入れて湯飲みを暖めてから注ぐ。)、さらに急須で待つこと約一分で湯飲みに注ぐ(急須を揺らすと苦味と渋味が出てしまう)あたりで、おいしかったり、なんか違ったり。要はまろやかさ。そこに苦味・渋味をいかにバランス良く淹れるか、のところが微妙にむずかしい(その意味では「まろ茶120」とかは全然物足りない)。香港で買ってきた烏龍茶も同様に温度と手際で全然違ってしまう。

お茶で思い出したが、少し前、「虎屋」の仕事を見て、京都の一保堂茶舗からサイト制作の依頼があった。でも、求められているものを作るには、あまりに予算感が違いすぎて(その予算では実現不可能)お断りになってしまったことは今でもとても残念に思う。個人的には今からでもやりたいと思う。それっぽいモノを作るのは誰でも出来るだろう。正直、今の一保堂のサイトはそういう感じだ。でも、僕は虎屋の案件のように、本当に良いものを良いものとして伝えられるだけのものを作りたい。そうでなければ僕にとっても僕に仕事を頼む人にとっても意味がない。でも、それには手間をかけなければ実現できない部分が大きい。いや、関わるからには実現してあげなければならない。そんな葛藤はどの案件でも常に僕の中にはある。

しかし、一保堂のサイトでdesign byみたいなことを出してしまう制作会社は勘違いしてる、と思うのは僕だけだろうか。design byみたいなことを出す時点でブランドというものを勘違いしてると思うし、こういう、作り手が黒子になりきれない曖昧なスタンスには僕は怒りさえ覚える。正直むかつく。それは一保堂の顧客としても関係ないじゃんという違和感がある。やっていいことと、やってはいけないことの境目をクライアントにとってどうなのかで考え、自分を律していくべきだと僕は思うし、そういうPR的なことは別の次元でやるべきことのはず。

Tuesday, September 23, 2003

works, today 0923/03

休日だったが明日明後日の両日、打ち合わせや撮影で、昼間は会社で作業が出来ないので夕方に出勤。少しデザイン作業をする。何人か出勤していたが、集中していたせいか気がつくと会社にはすでに誰もいなかった。久しぶりに会社の電気を消し、戸締りをする。休日が作業スケジュールのバッファとして使われるのではなく、休日として休めるようになったんだなと思うと数年かかってワークフローを練り上げてきた甲斐を感じる。帰宅23時。

Kinds of pearls

MIKIMOTOのために撮影した写真の中の一枚。真珠にも沢山の種類があるわけだけど、その中でも最上の珠の数々を一枚カット撮りで撮影した。特に貴重な真珠が左端にある紅い色のコンクパール。火炎のような模様が特徴で、大きさよりもその模様次第で価値が決まる。ちなみにここに写っている珠たちだけで合計1,000 万を軽く越える。同時に撮影したダイアモンドは、カメラの前に並べたルース(裸の輝石)それぞれ一個でポルシェ買えるじゃんよ!みたいな価格のものばかり。撮影台の上に並べたモノだけで充分家買えるねぇ、とか言いながらも全然笑えない。なにげにスタジオに持ち込まれる鞄の中には数億円のジュエリーが入ってるわけで。だけど冷静に戻ってそれらを構成し絵を作ると、もの凄い迫力のある絵が撮れる。クラスが違うというか、輝き方が全然違うんだよなぁ。いいものはいいわけです。

La Gazetta 1987 / boutique

家のすぐ近所の「La Gazzetta 1987」が先々週改装したときに欲しぃなぁと思っていた「Felisi」の皮鞄を購入。日常に使うには大きいが一泊出張とかプレゼンに行く時ぐらいの荷物の量にはピッタリな感じ。本当はワインレッドが欲しかったのだが黒に近いダークグリーンにした(使い心地が良ければレッドも買うかも)。

で、この改装で大きく変わったのは店のド真ん中にどーんと置かれたイタリアンレッドのスポーツカーの出現。改装前にも、もう少し古い小ぶりなスポーツカーが置かれていたのだが、その時はインテリアの一部のように思えていた。でも、今日それを見て、そうか、ブランド表現って、こうあるべきだよね、と密かに学習。つまり、単にインテリアとして見栄えのするモノを選択したのではなく、暗黙知として存在しているブランド知識を、上手に伝えるひとつの手法として、このアンティークなスポーツカーは存在している。そこに、この店が愛するスタイルがあり提案がある。この連想を繋げなければ単に大きなインテリア小物で終わってしまう。そのあたりのバランスはとても重要。さらに、そもそも、この連想の組み立てが背景にないブランド表現は意味がないってことも再確認。

works, today 0922/03

午前中、宣伝会議・環境マーケティングでの連載原稿執筆。今回のテーマ周辺についてメモを書き溜める。この連載は1,400字。そこでの起承転結を組み立てるための僕なりの手法は、とにかく思うことを書き溜め、仕上げるぞの段階で贅肉を削ぎつつ書き足すやりかた。しかし、日経デザイン誌での連載とは違って読者層は幅広く、テーマ設定自体が毎回難しい。

午後、TORAYA CAFÉサイトの更新デザイン作業。なぜか予想もしなかった文字化けがFLASH上で起こり、少し焦るが夕刻無事納品。その後、明後日午後の某プロジェクトでのプレゼンのための準備。パネル化のためにリスマチックにデータを送る。その後、明々後日に予定しているNikonのための撮影の打ち合わせ。写真の方向性とカット数の内訳を調整しながら、手描きでラフらしきものを描いてアタマを整理する。明後日の朝、スタジオで最終調整の予定。

19時。Web Creators誌のムック本のために、とのことでインタビューを受ける。最近、同様の趣旨の本が大流行のようだ。インタビュア曰く「この本のために沢山の制作会社からお話を聞いてきましたが、情報設計が重要ですという会社は多いのですが、信蔵さんの言うように、その上のコミュニケーションを目的とした上で、ウェブがあり、情報設計がありデザインがある、という会社はありませんでした。」とのこと。まだまだウェブサイトを作ることを目的にしている会社は多いようだ。

21時、内山氏来社。SONY新製品の件について打ち合わせる。おおまかにスケジュールを決め、来週からスタートさせるべく準備の分担を確認。この案件は、とにかくパワフルに面白くして行きたい。

22時。こんな時間になってごめんなさいと皆に謝りつつ、信蔵塾を開講。約一時間半、喋り捲って終了。その後、リスマチックから届いた出力をパネル張りしていたら、虎屋のロゴ開発の指針についての打ち合わせをトムに希望され、作業の手を止めてホワイトボードにラフを描きまくる。その後、堀田と虎屋の希望との擦り合わせを行いチーム内のコンセンサスを取る。時計を見るとすでに1時。そのままMIKIMOTOから届いたクライアント希望をヒアリング。修正するべきところと、もう一度説明が必要な部分を明快にする。その後、パネル張り作業に戻って準備完了。デスクに戻ってThink!誌から上がってきたインタビュー原稿に目を通す。若干修正の必要アリ。それは明日の作業とする。最後に森美術館の件について指針を出して今日は終了。帰宅5時。

Monday, September 22, 2003

Life with DVD

ソニースタイルのサイトで以前公開されていた「Life with DVD」。完全ブロードバンド仕様。このサイトは日経のセミナーでマクロメディアのHくんに教えてもらった。というか、会場で彼がデモしようとしたのだけれど、会場には元々ネット回線の設備がなくて毎回インス引いてのISDNな状態で涙。しかし、会場は音響も抜群だし光が引かれていたら最高なんだけどなぁ。カッシーナさん、せめてaDSLぐらい設備投資してくれないかなぁ。

Sunday, September 21, 2003

why not, or chagrin

トザキさんの「パブロフの犬で満足」を読んで、思うことがあった。あちらのコメントにも書いたが、僕が若い頃に写真家のNOB(福田匡伸)さんに言われたことだ。それは、「写真はさぁ、続けられるかどうか、それ自体が才能で、目的というものを意識する時点で違うんだよなぁ」ということだった。上田義彦さんの師匠だったりMoMAにコレクションされるような凄い写真家なのに、なぜか僕を可愛がってくれたNOBさんの言葉は、若い僕の迷いのようなものを見事に断ち切ってくれた。

もうひとつ、直木賞作家の浅田次郎の言葉も思い出した。『私は幼い頃から“小説家になりたい”と思っていたのではなく、“小説家になる”と思い込んでいた。だから新人賞に応募して落選を続けていた時も、“くやしい”と思ったことは一度もなく、“おかしい”と考えていた。規定の運命であるはずなのに、それが実現されない事が不思議でならなかった。もし私の人生が、正当な志に支えられた挑戦であったのなら、二十数年に及ぶ雌伏には到底耐えられなかったであろう。“くやしい”という感情は、挑戦と敗北の対価であり、人間は同一の目的についてそれを何度も繰り返すほど強靭ではあるまい。しかし、“おかしい、ふしぎだ”と思っているのなら、いつまでも同じ事を繰り返せる。スポーツやゲームならばいざ知らず、人生に挑戦の機会などそうそうないのだから、その結果たるものは“成功か失敗か”というよりむしろ、“成功か、然らずんば死か”というべきであろう。』

さて、改めて自分のこれまでを振り返ってみると、「悔しい」と思った時に、正直に自分に何が足りなかったかを自覚するだけの能力はあった気がする。しかし僕のそれは勉強と考察を重ねるしかない程度のものだが、浅田次郎が言うような正当な志のような何かを大上段に掲げなくても、続けていこうと思えるものがあるだけ、僕は幸せものなのだろう。

Saturday, September 20, 2003

works, today 0919/03

帰宅午前4時半。就寝5時。明け方に寝て朝起きるこの辛さったらもぉ、とか、誰に言うわけでもなくブツブツ呟きながら気力を振り絞って9時すぎ起床。そういえば今日はコケなかった。昨日の今日で痛みからの学習か。顔を洗ってから気合い入れて約2時間自宅で仕事に集中。雛型は作れたので、それを持って12時前に出社。足りない部分の入力をヘルプしてもらってドキュメントを整形し、添付で送る。

その後、今日開催の自分のセミナーで、DVD再生がちゃんとRGBで表示出来るかどうかの検証。がーん。僕のPoweBook G4ではビデオカードが駄目でビデオミラーリングできない。慌てて社員全員に相談。かっぱ、ごっさん、憲太郎、藤村くん、四海がすぐ対応に動いてくれて、別のThinkPadをささっとセットアップしてくれる。素晴らしい機動力。マジ助かった。その後、虎屋から戻ってきた堀田さんから状況報告。少し前進。来週早々に虎屋のロゴタイプ開発を完成させることにする。その後、セミナーで画面に出すためのシートを作り、恵比寿へ。16時半、恵比寿の会場に到着。さっそくマシンを繋いで検証。画面は出たが音が出ないとか、マイクが駄目とか、細かいことを調整し終わったのは直前だった。

17時、予定通りセミナー開始。前半後半に分けて3時間のセッション。後半はゲストの河井氏との会話が楽しくて中々まとめに至らず、少し押して20 時半頃に終了。その後すぐ懇親会。時間は短かったが、しばらく受講者の方々とワインを飲みつつ懇談。編集長からそろそろ、ということで21時すぎに会場を後にする。前回同様、今日のセッションも僕自身多くのことを確認できた時間だった。また、多くの勇気ももらった。本当に忙しいのに快くゲストを引き受けてくれた河井さんに深く感謝。また何か必ず恩返ししますね。

終了後、会場近くのイタリア料理屋へ。お疲れさまでしたと慰労会。会場ではちょっと話せない系の裏話を互いに出しまくりで河井氏と盛り上がる。岩井さんの新しい映画に映像作家のN野さんと出演した話は爆笑だった。午前0時頃、実は家が通りを挟んで斜め前という超ご近所な河井さんを送って一度帰宅。

もう、ばたんきゅー寸前だったが、今夜はアメリカに行くケイタの送別会。四ツ谷でやってますんで、というyuuからの伝言を受けて、荷物を置いてすぐに向かう。午前1時頃、二次会に合流。おつかれさんと乾杯。しばらく談笑するが、疲れからか意識が遠のく感じがして、午前2時すぎに先に出て家に戻る。帰宅後メールをチェック中、気絶っぽく就寝。たぶん3時頃だったのかな。とにかく長い一日だった。

Friday, September 19, 2003

Strategic Web Design

日経デザイン誌主催「Strategic Web Design」セミナー開講。テーマは「Rich Media, Rich Contents」でゲストに映画プロデューサーの河井さんに登場してもらう。

works, today 0918/03

ベッドから出たくない自分と闘って9時起床。4時間ほどは寝たが、ほとんど意識朦朧状態で、起き上がった途端にコケた。だが寝ている場合ではないという意識が身体を動かしている。10時出社。予定表を確認するとデザインに充てられる時間は午後2時までが限界。集中してクリエイティブ作業。午後、外せない会議を1本終わらせ、昨夜準備した資料を持ってクライアントへ。準備の甲斐もあって、無事終了。時計を見ると午後10時。実際、6時間集中し続けていたわけで相当のエネルギー消費だったのか疲労を感じて一度帰宅。2時間ほど寝て、午前1時に会社に戻りデザインワーク再開。途中、強烈な吐き気に見舞われながら 2時間ほど集中してFlashを仕上げ3時半頃に帰路につく。かなり疲れが溜まっているようだ。

Thursday, September 18, 2003

works, today 0917/03

やべー!寝坊してもーた、から始まってしまった今日。慌てて会社にすっとんでいって、だだだだーとワーク。でも寝坊は不注意だと大輔に怒られた。ごめん。で、作って指示して作って報告を繰り返していたら時間が来たので焦りまくって渋谷へ。河井氏の元に急ぐ。移動途中、「デジタル万引き」という標題に誘われて記事を読む。

今日の河井さんとの打ち合わせは非常に楽しかった。どのフィールドでも価値あるモノを作る人というのは考えが一段深いが、彼も例外ではない。何を残し何を捨てるべきか恐ろしいほどに考え尽くされているのだが、それを自然体で出来る、というのが才能なのだろう。河井さんから刺激を受け、会社へ戻る途中、自分にはそういう部分がどれだけあるだろうかと少し自己反芻してみたりする。

19時頃に帰社。予定表を確認すると後が詰まっていたので会議を一本キャンセルしてもらってすぐにデザインワークを再開。本当に手が抜けない最後にビシっとキメめる段なので集中。その後、今日も面接を一本挟んで明日の某社の件についての社内コンセンサスミーティング。数字などを全部アタマに叩き込み、だいたいの押さえどころを確認。あとはその場で集中すれば大丈夫。その後、デスクに戻り、そのまま朝の4時すぎまで約6時間、ぶっ通しでデザイン。先ほど仕上げ終わって帰路に。今日も忙しかったっす。明日も頑張るっす。

Wednesday, September 17, 2003

Digitaly Shoplifter

アミューズの河井さんとの打ち合わせに移動中に面白い記事を見つけた。僕は、こういう行為を「デジタル万引き」と呼ぶとは知らなかった。この件を取り上げた記事曰く、『デジタル万引きとは、カメラ付携帯電話機で書籍・雑誌から欲しい情報を撮影する行為』なんだそうだ。そう言われてみれば確かに万引きかもしれないが、その場で現行犯として別室に連れて行かれて警察呼ばれちゃうワケでもないだろうし、どうなんだろうか。

駅にぶらさがっているデカい時刻表を携帯でスナップするのと、「みどりの窓口」に置いてある出版物としての時刻表(時刻表という出版物としての価値の存在)を携帯でスナップすること。そこで意識を変えろというような感じにも思えて、うむむ、な感じもする。だが、著作権から始まる既得権益が存在し、それを前提としての生業があり、それが対価を払う情報消費の反対側にあるからこそ経済循環は存続されるわけで微妙な問題だ。

一方、記事でもnapsterに近いと言っているが、情報授受の流通時の価値について考えると、以前、自分の連載の中で、「携帯持って書店に行って、色々手に取って本を選び、ISBNを記録して注文はアマゾンで。というような僕のライフスタイルって、その書店を書籍見本の場と化してしまい、書店という業態を崩壊させて行くのかもしれない」と書いたことと、この「デジタル万引き」の話が微妙にクロスしてる感じがする。

Tuesday, September 16, 2003

works, today 0916/03

予定通りに朝から全開で、ぶんぶんモード。午後一番の打ち合わせまでに24ページ分をびっちり仕上げる。時間がないので打ち合わせしながら昼食。午後からはFlashの挙動も含めユーザビリティを考えながら仕様変更すべきか、それともデザインでどうにかなるかのスタディ。

夕刻、映画プロデューサーの河井信哉さんが撮影中だというのにロケ現場から電話を入れてくれる。とりあえず予定をすり合わせ明日の予定をフィックス。しかしこの人も、めたらやったら忙し系の人だ。彼だけでなく僕と同い歳の人たちは、みんな同じようなに時間に追われてる。そういう歳なんだろうか。

その後、デスクにへばりついてプロトタイプを作りまくり、ようやく見えた結論を大輔と室市と共有。混乱してた部分はシンプルに行こうという事で色々なことが繋がった。やっとこ先が見えてきた感じ。あーはらへった。

Kisurin / gourmet

結局、昼からこの時間まで何も食べれなかったので、表参道の「希須林」で軽く食べて先ほど帰宅。夕食というか、深夜食というか、そんな感じ。とにかく希須林は深夜3時までやっていてくれるので僕のような生活者には掛け替えのないお店。そのうえ、そんな時間でも、その気になれば本格的なチャイニーズが楽しめる。

僕の希須林での定番は、胡麻ダレ水餃子と海老マヨと坦々麺。そのどれもが深夜メニューでは半分の量のショートポーションにしてくれるので、これまたありがたい。チャイニーズは基本的に4人ぐらいで行かないと、すぐにお腹いっぱいになってしまうわけで、ちょっとづつ食べさせてくれるサービスは「◎」。そんなわけだからか、ラストオーダーの時間だというのにお客はいっぱい。値段も安いし若い人にも人気のようだ。ってか、もう3時やんけ。明日も朝から忙しいし、もう寝るべ。

Monday, September 15, 2003

Toraji / gourmet

帰宅途中、西麻布の炭火焼肉「トラジ」で軽く晩飯。やっぱここのタン塩は美味いなぁって感じ。タン塩だけで言えば目黒駅前の某ビルの上のあそこ【秘密】が最高だけど、トラジはとにかくリーズナブルで美味しい。ここのチャンジャもコクがあって美味。西麻布は、虎の穴や遊玄亭もあるし焼肉の店の数で言えば焼肉戦争なスポット。でも、どの店もそれぞれ特色があって、どの店がいちばんとは言いがたい。まぁ、僕は深夜に晩飯が必要な人なので11時ラストオーダのトラジは、普段は行けない。そーいえば、前にここに連れていった那須が、「うまっー!」って絶叫してた特豚ロースを思い出した。

works, today 0915/03

休日だが出社してMIKIMOTOのデザイン作業。遅れを少し挽回。しかし、一度エンジン切っちゃうと駄目だな。色々なことがどんどん入ってくるし、それぞれに集中しちゃうから、作業に復帰したとき、えーと、何をどうするんだっけ、という具合に思い出すのに時間がかかる。それがすごく時間の無駄に思えてしまうのだけれど、週末、いっかい休まなきゃーって感じで、やっぱエンジン切るわけで、痛し痒し。明日は朝からエンジン全開で行くつもり。

shinzo's workshop

そーいえば、「信蔵塾」と名づけてやってるbA社内でのワークショップ。毎週月曜日の夜にやってきたけど、今週は連休ってことで自動的に急行、ちゃう休講。しかし、思ってたより人気というかデザイングループ以外からの受講者も多くて、さらに、それが後で「なるほどぉ、色々分りました」っていう感想とかももらえてて、やってる側の僕もやりがいを感じる。しかし、本当は、ああいった説明というか解説のようなことだけではなく、もっと実際に「はい。やってみなはれ」という、本来のワークショップを目指してるので、今は基礎編なので誰でも参加OKだけど、中級編から上級編は、虎の穴(焼肉ぢゃないよ)っぽく、キビちく行くつもり。

その意味では、今の基礎編やってる間に、「どーすんだよぉ。でも、カッコ悪くて、いまさら誰にも聞けねーぞなもし」っちゅー感じの場合、そーゆー質問とか個人的な悩みとかは、さっさと僕にDMしてクリアしておきませう。少なくとも基礎編やってる間は、僕は優しぃセンセ目指してるのでお気軽に。即効薬を処方して進ぜます。ま、その反面、上級になればなるほど鬼っぽくなる予感(つか、間違いなくそーなる罠)。でも、本当に覚えるのは業務上で僕に怒鳴られる経験かもね。

Shizuku / gourmet

レストラン&バー記録も開始するべってことで、今夜は白金の「雫-SHIZUKU」っちゅー店に行って来たのでメモ。

■場所はプラチナ通りから目黒側に一本入った筋のビルの地下。聞いてた話では和食ってことだったんだけど、行ってみるとメニューは色々系。

■味はひとことで言うと「甘くて濃い」って感じ。それなりに幅のあるオーダーしたけど、海老は揚げすぎで旨味が逃げてたし味付けが甘い。サーモンのチャンチャン焼きも同様に甘くて鮭の味がしない。逆にお新香は辛すぎ。ってことで、味は俺的には★一個かな。ま、全部食べたわけじゃないけどね。

■インテリア。入り口の前のインスタレーションは、ちょっとサプライズがあるので、これは一見の価値アリ。なんとも不思議な装置で、直径3cmぐらいの水球が、10cmから15cmぐらいの間隔で床から天井まで垂直に移動する仕掛け。ジィーという機械的な音がしてるんだけれど、「雫」を美しく表現してた。座ったのは2階の奥のカド席だったんだけど、そこから見ても水球と水球の間にある雫が目の錯覚で筒に見えて不思議な美しさがあった。それ以外にもインテリアに鉄板やアルミのハニカム素材などハードコアな素材を多用してる(要はローコストで作ってる)んだけど照明が効いていて景色を作り出してた。ただ今日は電話で予約したから4人席のカド席に案内されたけど他の席だと狭すぎでツラい感じ。でもまぁ、しっぽり系デート【謎】だったら、逆にいいのかもね。

■音楽はなんでもアリのUSEN系(笑)。もちろんUSENじゃないんだろうけど懐かしい系のSMOOTH JAZZっぽい感じで、俺みたいなコヤジ狙いなんだろーなっつー感じ。

■サービスと店員の質も★一個かな。今日のオススメを説明する店員も棒読みっぽいというか暗記っぽくてバイトってのが丸出し。つまり彼女は実際にそれを食べてないのが丸わかりで「ホントかよ?」って思わせてしまうマニュアルっぽさで減点。あと、途中、「お飲み物のお代りはいかがされますか?」と来たお兄ちゃんも到底料理に合うワインをリコメンドできそうにない。さらに、オイオイとまでは言わなかったけど「失礼します」と言いながら、チェックしてカード伝票にサインしてる真っ最中によそ見しながら皿とグラスを片付けるような無神経さには呆れた。それってホントに失礼だよ。

■値段は、まぁ白金だったらこんなもんかねぇ、という感じで普通。表通りの鈴木さんとこ(blue point)に較べれば安くてボエムよりは高いぐらい。

ま、俺は、あのインスタレーションの仕組みを確かめたい目的以外では、よっぽどでないと、もう一度行こう!ってコトにならないかなってことで、総合点3.8(10点満点)ぐらい。なんつーか、寿命が短かそーな予感【謎】がした。

●ちなみにaskuのレストランガイド(僕はこのサイトを非常に高く評価してる)での「雫-shizuku」の評価は、レイティングポイントが3.53(5点満点)で、まじぇ?そんなにイイかぇ?って感じで驚き。コメント読んでみて、思ってたより接客と料理ポイントが高いのが超意外だけど、やっぱ、みんな狭さは言ってるねぇ。

Sunday, September 14, 2003

Hotel Claska

目黒・清水車庫前の「ホテル・ニュー目黒」が、都市デザインシステムによって、ホテルを越えた新しい場「CLASKA」に生まれ変わった。この「どう暮らすか」というコンセプトを掲げるプロジェクトに参加したインテンショナリーズの建築家・鄭秀和氏と、TOMATOのディレクターのスティーブとは個人的に色々も付き合いもあり、昨夜、オープニングレセプションに行って来た。

しかし、とにかく人が多く、全館を見るには至らず、鄭氏も「内覧会に来て欲しかったすよ。今日はもう無理なので改めて」ということで、乾杯だけしてパーティモードに僕も意識を切り替えた。そうすると懐かしい人が次々と現われる。高間氏はいま総務省の外部ブレーンとしてコンサルティングの日々なのだそうで、日本の官僚の現実話を聞かせてもらった。特にIDタグ系の話は興味深く、意識の広がりを感じた(感謝)。さらに関心空間の前田氏が奥様と登場し、「まいどぉー」と挨拶。そこに昔のヴェルサーチを着たドクター中松氏が突然登場して爆笑。さらにTOMATOの作ったロビー手前の照明の話を、技術の方から色々と聞く。照明という仕事も奥が深い。そこに、ぬぅ~っと突然登場した勇吾。「元気でっせ」と相変わらず。事務所準備も順調で来月にはとのこと。ゴータも元気で、勇吾になつきまくってるのだそうだ。さらにキュートな彼女を連れたローラン登場。「ヴィトンのために作った映像見て欲しかった」とか「お灸がすんばらしい」と元気そう(なにより)。とかとかとかで、気がつくと、なんか凄く飲んでしまってた。

全然人が引かないというか増える一方なのと、おなかがすいてたので、目黒通りを少し歩いて「鯛の鯛」へ。まいどーと言いながら適当に食べさせてもらう。秋刀魚が美味い。しかしそこでも飲んでしまったのでかなり酔っ払った状態で帰宅。なんか目黒通りが少し明るく輝いた夜だった。

■Claskaというネーミング。
「どう暮らすか」というコンセプトも素晴らしいと思うが、ネーミングとして、そこに「CLASS」という言葉も掛け合わされてることを学習。なるほど。しかし母音で終わる名前は耳に強く響く。

■TOMATOの作った照明。
普通はブルーグリーンだが人が通ると赤く変化するインタラクティブなもの。センサーがどこについているのかは暗くてわからなかった。発光体は熱を持たないダイオード。この発光ダイオードは僕も以前から着目してるので興味深かった。

■高間氏との会話での意識の広がりメモ。
技術的にはあらゆることが可能になりつつある現在、それを実現後の社会コンセンサスを作り上げるのが弱いのが日本で、そこが強いのがアメリカ、という結論。それらしき混乱は住民基本台帳ネット化から始まっっているが、特にIDタグ系の話は興味深く、大きく言うと今後の日本経済に大きな影響があるだけに、国際標準として話が進んでいるコトと日本のそれとの乖離には要注意。

Saturday, September 13, 2003

works, today 0912/03

タイトルを「今日のお仕事」としてるけど、なんか毎日、実は帰宅は深夜の2時とか3時とかで「昨日のお仕事」になってるなぁ。まぁ気にしないでとにかく記録は残していこう。

で、なんとかMIKIMOTOのクリエイティブ、今週の山を越えた。ロンドンのキャロライン女史からもcongratulation!ってコメント送ってきたしで一段落。つか、こんだけ手間かけてんだから当たり前だろと思いつつも、このタイミングであーだこーだ言われ始めると予定が苦しくなるのでホッとする。まだまだスケジュールは押せ押せだけど出来上がりのクオリティはまずまず。来週から最後の追い込みとしての山場。しかし、しゃちょう、こと柳沢のワークスピードには六本木ヒルズの案件の時にも驚かされたが、今回も凄かった。助けられてる。でも、来週は日経のセミナーもあるし、新たな案件のキックオフもあるし、F社の宣伝との件もあるしで、かなり忙しくなるのは必至。前倒しで片付けて行くしかねーな、という感じ。

さて、昨日面接したH君。今日もう一度会って、参加決定。準備に色々あるけれど一緒にやって行きましょうということになった。その後、富士フイルムの課長が来週の件で来社。小一時間話し、その後、bA定例。ケイタが渡米の挨拶。まだ若いので行ってこいという話にしたわけだが、正直言って、かなり寂しい。

定例後、昨夜のワークした富士フイルムトップページの、イムによる仕上げ後の微妙な部分のクリエイティブを短時間で仕上げ仏に戻す。直後に栗木教授が来社。ケイタと話す間もなく会議室へ走る。教授とは理論の話になるやと思いきや、実戦での経験を色々と話すことに。そして「いつどこでクライアントたちが躓くのか」という貴重な視点を頂いた。そのまま永田町の黒澤へ。神戸の話でひとしきり盛り上がる。電通テック・藤本氏の羊羹の話は少し以外だった。BALIで黒砂糖が受けるとは...。

■栗木教授たちとの会話からのメモ。

今、ぼわんと頭にあるメソドの雛型のようなものは、購入検討期間、可処分所得、社会縁深度の関係性と、そこに商品耐用期間(分、時、日、週、年数など細かく思考する)の掛け合わせ。さらに、そこにどういったコミュニケーションがトリガとなっているかの掛け合わせ。そこから顧客行動プロセスの基本となっているAIDOMAの破綻というか別のコンテキストが類型を持って見出せるかどーか。

Friday, September 12, 2003

works, today 0911/03

昨夜ほとんど寝てなかったのと、連載執筆とデザイン作業という右脳左脳の使い方が全然違うタイプの用件のために脳髄を酷使しまくったせいか、帰りに表参道で食事したら、さすがにガクっと来て、家に戻ったら見事にばたんきゅー。2年前に911テロが起こったとき、会社にいて、騒ぐ憲太郎を横目で見ながら納期気にしながら働いてたなぁと思いつつ眠りに落ちる。就寝午前3時すぎ頃。

9時ころ慌てて起床。急いで会社に出て、連載のレイアウト作業。なんとか午前中に出稿を終える。息つく間もなくMIKIMOTOのデザインワーク。カタログ部分のタイムリミットを13時に設定していたので必死でこなす。できたぞー!と思った直後に、雑誌「Think!」の取材。ブランディングについて色々聞かれるが、ロジックの世界の人たちに暗黙知的なことを伝えるのに一苦労。でも隣で写真をバシバシ撮るカメラマンさんは、すごく理解してたようだった。で、取材が終わったらまたMIKIMOTOのデザイン。写真とタイポグラフィの収まり具合を仕上げまくりのこんこんちき。

途中、今日も面接。ここで詳しくは書けないが今日の彼は素晴らしいと思った。仕事が丁寧で、何より美しい。その後、森美術館の方が来社され、契約について一時間ほど話す。その後席に戻ってまたMIKIMOTOのワークを再開。途中、虎屋の新規事業のロゴ開発とアプリケーション展開の打ち合わせ。もうアタマで何をどうするかは全部考えてあるので30分ほどで打ち合わせは終了。またMIKIMOTOのワークに戻る。結局連続5時間M社のワークを続けて、やっとこ出来たのが夜の 12時。順次ケンジと柳沢に渡す。ふひーと言う間もなく、ずっと待ってくれてたイムと、富士フイルムのトップページのデザイン。堀田も呼んでワークの方向性を決め、約 1時間ぎゅいんと集中して仕上げてイムに渡す。時計を見たらもう2時。かえってねるぞぉ。

Thursday, September 11, 2003

Think!

コンサルタントが読むような内容の雑誌「Think!」(東洋経済)から取材を受ける。編集長からインタビューを受け、ブランディング施策について答える。

COMMENTS:隔月誌の「THINK!」、発売になった(らしい)。聞けば昨日21日の日経新聞の2面の下段に僕の写真入りでこの号の広告が出てた(らしい)。らしいばっかでごめんなさい(<誰)。
NAME : s_h_i_n_z_o : October 22, 2003 04:26 AM

Wednesday, September 10, 2003

works, today 0909/03

深夜からMIKIMOTOのデザインワーク。がーっと集中して一気に片付ける。それが終わってから溜まってた業務メールに目を通し返事や指示を書いてたら朝。少し寝て、8時から六本木の近藤スタジオで富士フイルムのトップページ用の撮影。さすがに巨匠は仕事が早く、予定通り午前中に撮影終了。

会社に戻って、迫りに迫ったっつーか、入稿予定日はとっくに過ぎているのに忙しくて書ききれていなかった日経デザインの連載「思策の糧」の仕上げにとりかかる。途中、西村弁護士事務所の新しいCI制作のためのディスカッション準備。チームメンバーにブレストのための準備を命じる。その後、デザイナーの面接を挟んで、クライアント代弁者である森生氏も同席したブレストに参加。大きくの方向性を確認する。森生氏は頭脳明晰なだけでなく感覚的な話も通じるのでありがたい。それが終わってから連載に戻り、黙々と書く。書く。書く。書く。そこから結局6時間、びっしりと集中してやっとこ書けた。毎回そうなんだけど、やっぱ疲れる。

さて、MIKIMOTOのデザインワークに復帰するべ。

Tuesday, September 09, 2003

weblog

アメリカから帰ってきたケイタだったけど、もっと勉強したいということで、僕的には今のアメリカに行ってもあまり意味は無いとは思うものの、まだ若いわけで、やっぱ色々な経験した方がいいか、とも思ったので辞職を受け入れることにした。大きくなって戻ってきて欲しい。で、そんな感じのケイタがaltbaへの blog堂にゅを覚えてくれてて、SQLとMTをインストールしてくれたので、とりあえず何か書くか、って感じで開始。ま、ぽちぽちいくです。