あっち【謎】のブログにも乗せてたんだけど、こっちにも移植。これはストックホルムで展開された階段とエスカレーターを使ってのコカコーラとマクドナルドの共同キャンペーンの模様。普通のコーク好きの人は階段を使いましょう。コークライトはカロリー低いのでエスカレーターへどうぞ。っていう行動示唆が含まれたクリエイティブ。
普段から見慣れた通路が、ある朝突然にこういう状態になってて、出勤途中とかにこの状態に出会ったら、みんな一瞬考えつつも、まぁみんな普段どおりにエスカレータに乗るんだろうけど、たぶんその一瞬考えたコトってのは終日どこかアタマの中に記憶されてて、翌日から「おれってやっぱ階段かも…」とか思ったりすると思うんだよね。
つまり、こういう行動示唆型が面白いと思うのは、コークやマクドナルドを普段から口にしてる人はもとより、「私はそんなジャンクフードは食べないし今日のランチもディーン&デルカのサンドにデカフェよ」みたいな人に対しても、一瞬考えさせるメッセージと言うのが含まれているってところ。こういう心理面に届くコミュニケーションって必ず蓄積されていくから、単にキャンペーンというところを越えてブランドというところにも有効なクリエイティブで、このアイデアは素晴らしいものがあると思いますですよ(パチパチ)。
しかし、なんとも壮観ですな。この階段の横の壁にはデジタルサイネージが大量に掲げられているわけで、これらの画面も、このキャンペーンに連動して全部を同時に動かすと、かなりすごい状況が生まれるのが容易に想像できて、とっても羨ましい。現時点で、日本のデジタルサイネージというのは、ほとんどすべてが「単体」で存在しているという状況で、そのデジタルサイネージの設置理由は「画面」で色々訴求するという用途で置かれたものなわけだから、「それを使って」の発想でしかコンテンツの作りようがないのが実情。これは、言い換えればポスターのB0サイズという「画面」の中でどうクリエイティブしましょうかという従来の話と本質的には何も変わっていない状況なわけです。
僕は、これからのデジタルサイネージは単体ももちろんアリだけど「それを使って」だけじゃなく、「"それら"を使って」という複数の発想でのメディア価値が必須だと思っていて、それらを両方コントロールすることを前提にした上で今後のデジタルサイネージは発想され投資されるべきだとロケーションオーナーには話して行きたいし、デバイスメーカーとマネジメントシステム、そしてクリエイティブにも、そこでの可能性を訴えて行きたいと思ってます。
Agency: DDB Stockholm | Creative Director: Andreas Dahlqvist | Art Directors: Simon Higby, Viktor Arve, Felix Soderlind, Tove Eriksen
Saturday, January 31, 2009
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