Tuesday, January 06, 2009

大局と現実の狭間

今日から国会の衆議院本会議が始まったわけだけど、民主党・鳩山由紀夫幹事長の代表質問で、いきなり坂本総務政務官の解任要求とかしてた。だけど、そんな仕込みバリバリのネタを国会で堂々と話して演説してるアンタの方が全然おかしい。そもそも日比谷公園ですよ。失業者は全国で何万人もいるんです。前々からのホームレスも東京にはものすごく沢山おられます。なのに「急に失業者になった人だけ500人」をちゃんと集めて、事前にマスコミも呼んでて、「大変なんですぅ」と言わせて、テレビのニュースにしっかり流させて、って、どう見ても明らかに仕込みじゃないですか。

そんな大本営発表鵜呑みの記者クラブ系のマスコミに加えて、仕込みバレバレの中で「作られた悲惨」のニュースより、実際にそこに行って、その仕込まれた状況を見て「本当にまじめに働こうとしている人たちが日比谷公園に集まってきているのか」と思わず口をついて出た坂本総務政務官の感想というか呟きの方が真実に決まってるじゃんよ。っていうか鳩山さんは日比谷公園に行ったわけ?どうせなら家でおにぎり作って持ってって、寒い中で座って一緒に朝まで色々話を聞いてから言えよ(それは社民の福島とか辻元みたいなヒステリー軍団の担当か)。

あーウザい。政治ゴッコが超ウザい。そもそも企業は給与を払うだけで社員の住宅の保証なんかしないわけで、アパート借りる人もいれば実家から通う人もいるわけだし、そこは自己裁量の世界で、限りなく個々の問題と思われるミクロな話を、「金融破綻で株価落ちて円高進んで実体経済に影響出て景気後退なんで失業対策どうする」っていうマクロな話に持ち出すこと自体が、もう大衆迎合してますって姿なわけで、おまいらバカかよ。

もちろん麻生政権はアカンよ。隣の中国では11月には約54兆円の景気対策(ほとんど中身は公共事業で、鉄道などのインフラ以外は、北京オリンピック各種施設の再活用も頓挫してるぐらいだから10年後には無駄遣い!となる可能性は高いけど)をまとめて即座に動かし、その上で給付金を配布したりと、まぁ普通に「危機」ってものに対応するスピードは持ってるわけ。日本はこういう初動が、いつもとんでもなくのろい。そういう世界の速度についていけないのが幸いしてサブプライム問題の損失が少なかったんだ、みたいな意見もあるけど、それって泣きたくなるほど情けない言い訳なわけで、本質に対処対応できない与党も、ねじれ国会を利用してそういう日本の鈍さを増長してる民主党も、大阪のオカンみたいにぎゃんぎゃん吼えるだけの社民党やらその他の野党も、ぶっちゃけ全員逝ってヨシですよ。

交付金に対して小沢さんは「2兆円あれば」って言う。だけどさ、そうじゃなくて、それが20兆でも50兆でもいいから、いま本当に必要なのは「日本が強い状態になるためにはこう。そのためには何兆円でこうする」という大きなロードマップなわけ。だけど麻生さんはそれを「国民の生活向上」みたいな抽象論しか言えないわけで、「それではどうにもならんわな。具体策を言え」って詰め寄ったら「景気対策でみんなにお金を渡します」って、そりゃー僕だって馬鹿げた政策だと思うよ。だけど本当に国を憂いているのなら「そんな細かいことを国会に持って行くな。俺たちが議論するのは日本がどう生き残るかの話だ」と鳩山に言うでしょ。

どんな会社(政権)でも社長(首相)はビジョンと経営を同時に考えるわけだし、それを含んで個々の役員(閣僚)が責任を分担し、社員全員の前で議論するのが役員会(国会)なわけで、そこから管理(国務)や経理(財務)や営業(外交)や総務(厚生労働)が指針に沿って動くのがあたりまえなわけ。隣の中国は景気対策と同時に18兆円もの米国債を買い入れて外貨保有率で営業(外交)リスクを担保したりするわけじゃん。明らかにロードマップが存在し、その実行に向けたバランスが良いわけで、今の国会というか日本の政治がそういう風に全体としての本質的な国力向上に向けて機能していないのを見ると、ホントに日本って大丈夫なんかと思わざるを得ないです。もう日本の大企業たちは、そういう政権ゴッコとか気にせずに、勝手に横の繋がり作って潰れないように頑張るもんねって考えるの、あたりまえだと思うな。

1 comment:

  1. 文中にいくつかリンクを足した。「派遣村 活動家」あたりの具具結果は、この先また変わると思うけど足しておく。また中国の動きに関しての朝日新聞の記事なんかも、そのうち消えちゃうと思うけど、時事ネタなので貼っておく。

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