Wednesday, January 14, 2009

裁判員:不安多し

少し前に「裁判員候補4割、調査票を返送 辞退希望」っていう記事を読んで、わかる、わかるよって思った。裁判員制度はあと数年で数ヶ月で日本でも始まるとされているんだけれど、自分の役目として全然しっくり来ないんだよな。裁判員制度のFAQを読んでみても(わざわざそうしたのかとまで勘繰りたくなるほど、もうありえないっていうぐらいにこのFAQのサイトは使いにくい)、どうして急にそういうことになったのかもしっくりこない。そう。行政的には平成11年から始まっているという論拠を並べているが、そもそも「急に」そうなった、というのが実感なわけで、そこに、巻き込む人たちに向けたコミュニケーションの欠落は明らかだ。世論はどんな感じなんだろう…と思っていたら上記の記事が出て「だよね」と思ってた。

んで今日、例の隣の女の子を陵辱したあと殺して遺体をバラバラにしてトイレに流して隠滅するという痛々しい事件の公判で、裁判員制度を意識した検察側のプレゼンテーションが行われたとのニュース…。どうなんだよ。耐えられるのか。それに耐えた上で、普通の市民が、冷静に被告の事情を汲み上げて、情状酌量の判断が下せるのだろうか。

裁判員に選ばれたことは口外してはいけないというのも、かなり無理があると思う。仕事を置いておいて公判に行かなきゃならないのに、その理由を仲間やクライアントに言えないってのは、明らかに裁判員に選ばれた人の社会的な信頼を損ねる結果になるのは必至。そのあたりのメンテナンスを国がしてくれるはずもないのに「国民の義務です」と、大義名分で押されても困る。

さらに、余程のことがない限りは辞退出来ないというのも困る。もしも、あくまでも、もしもの話だけど、裁判員を引き受けました。法廷に行きました。そこで提示された事件は、暴力団の抗争事件での傷害。被告人は稲川会の新宿界隈を治めてる組の若頭。抗争相手をボコボコにしたのの主犯らしい。まぁ、それはそれでいいじゃないですか。暴れて怪我させたんだから傷害ってことで。でも、傍聴席にはかなり強面の若手の構成員がずらりと並んでます。公判が始まっても、ざわめいているのを裁判長が「静粛に」といさめます。そういう場で、暴力団の構成員全員が、裁判員席に並んだこっちを見てる、っていう状況もありえるわけです。

つか、ありえねー!そんな席に座るのってありえない。絶対やだ。顔が見えないように隠されてもやだ。そんなんバレバレ。国民の義務だかなんか知らないけれど、僕は、お腹痛いですとか言って、公判が始まる前に絶対帰ります(キッパリ)。

追記:コメントでご指摘があって「数ヶ月で」のところを「数年で」って書いてたみたいです。修正しました。

2 comments:

  1. 裁判員制度の日本実施は今年の五月からですよ!

    それにしても、不況下での裁判員制度は庶民には応えます。“空気読んでサービス残業”でも厳しい時代なのに。。

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  2. あら、間違えてましたか。すみません。直しておきます。

    でもやっぱりイヤだなー。引き受けたくないよ。でも、もし引き受けたら、どんな調べ方したんかとか、むちゃくちゃ細かいことを検察に聞いちゃうだろうな。だってハッキリしないことには結論出せないしね。

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