Saturday, February 07, 2004

brand needs fortitude

撮影が終わってから、巨匠と「週末だし一杯飲むかぁ」ということで六本木防衛庁跡地横の「酒呑(ささの)」へ。牡蠣と白子をアテに久保田の万寿に舌鼓。カルティエなどのラグジャリーブランドや、ブレゲやミューラーなどの時計ブランド、さらに規模はエレクトロニクスなどには及ばないが、今、最も安定した産業のひとつ(非常に競争は激しく新しい価値創造力が問われる産業と言う意味で非常に熱い)でもあるコスメティックブランドを数多く手がける巨匠と様々な側面から情報交換。もちろん彼はフォトグラファでありながらクライアントのビジネスが何を基軸にしているか、すべて理解している(だからこそ巨匠なのだ)。だからこそ話していて面白い。

さらに話は互いの趣味の世界に広がる。最新のポルシェカレラGT3を手に入れるほど車への深い愛情を持った巨匠が、ミューラーやランゲを見て、そこには車とは次元の違う宇宙を感じるという話など、高い美意識、独自の視点、そして実際の経験を紡ぎ合わせた率直な意見は非常に説得力があり、いつもとは違う切り口でブランドについて多くの啓示を得た時間だった。そして最後に巨匠曰く、「ブランドは我慢なんだよ」。この言葉を耳にした瞬間に、色々な事が深く腑に落ちた。さらにこの言葉を念頭に置き、今まで考えて来た事を時間をかけて咀嚼してみたい。

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