一昨日の3月11日。ウチの子が3歳になりました。名前は「グリィ」。イタグレの女の子で、名前はフランス語で灰色の意味です。生まれは群馬の蕎麦屋の子で、兄弟の中でいちばんマヌケな子でしたが、いちばん綺麗な目をしていました。生まれて3ヶ月になるちょっと前ぐらいの、手のひらに乗るぐらいの大きさで、びっくりするほどチビな感じでウチに来ました(右下の写真は生後4ヶ月ぐらい。片手ぐらいの大きさでした。まだ鼻も伸びきっていないので丸顔の赤ん坊っぽい感じの頃です)。3歳になって、大きくはなったんですが、やっぱりチビ。散歩している最中に、他のイタグレに出会うと子供のように見えてしまいます。
イタリアン・グレーハウンドという犬種は、基本的に排他的というか気位の高い犬で、あまり人懐っこい感じの犬ではないとされているのですが、ウチのグリィは全然違って、どんな人にも積極的にコミュニケーションを取ろうとします。当然なのかもしれませんが、一度でも「ヨシヨシ」してもらった人は見事に全員覚えてますし、二年ぶりぐらいに「グリィ、ひさしぶりー」みたいな時でも、ちゃんとわかってて嬉しくて仕方ないって感じの子です。普段はいつも僕の横で丸まって寝てます。僕が忙しいときは邪魔しないし「よっしゃー、終わったどー」とか僕が言うと、ぴょこんと起きて、ぺろぺろ舐めて褒めてくれたり…。まぁ僕にとっては、いいパートナーって感じです。
この3年で一番大きな出来事は、やっぱり右前足の骨折でした。グリィが骨折したとき、僕はフランスに撮影のために出張していて、海外に出ている間は長期で預かってもらっていたわけですが、その預かってもらっていたお店で骨折しました。預かってもらっていたお店は、昼間は短期の預かりやトリミングなどで色々な犬が来るために、グリィ的にはどうやら毎日がむちゃくちゃ楽しかったらしく、毎日毎日、遊びすぎっていうぐらいにはしゃいでたみたいです。その結果、はしゃぎすぎてソファからフローリングの床に飛び降りた瞬間に、着地で足がすべって「ぐぎっ」と右手首の上を骨折しました。その連絡を受けたときは、僕はちょうどパリで撮影の段取りを始めたところで、サンジェルマンのホテルで「明日はここを撮ろうか」とか言ってる最中に携帯に「骨折した」と電話がありました。もう撮影とか全部ほったらかして日本に帰ろうかとも思いましたが、アートディレクターとしての責任もあり、誰かに頼むと言うわけにも行かず、とりあえず近所の病院ですぐに手術をしてもらって痛みのない状態にしてやってくれと頼みました。
フランスから帰国したその日に、すぐに病院に行ってレントゲンとかを見せてもらいながらインフォームしてもらったんですが、どう考えても完全な手術とは思えず、その獣医の説明には納得できませんでした。家に帰ってから、めちゃくちゃ気合いれて検索しまくって、磯子にある「ここが最高!」という病院があるらしい、というのを見つけ、すぐに電話して、セカンドオピニオンということで診察してもらいました。そうしたら、その改めて診断してくださった獣医さんが、顔色変えて「この状態は、かなりまずいです」と言うわけです。診断としては「感染症を起こす一歩手前の状況で、ヘタすると骨までボロボロになって、一生、真っ直ぐ歩くことも出来ない可能性が高い」という状態でした。パリから帰ってきた直後に最初に手術した病院に行ったときに感じた「これがベストではないんじゃないか…」という質問も色々して、その答えが、ずべて「やっぱりいい加減だったんだ」というコトがハッキリした感じだったので、その日のうちに最初の手術の時に入れられたワイヤーを抜き、傷口を完全に消毒しつつ抗生物質を投与するっていう緊急手術をしてもらい、そのまま入院。そのあとグリイの骨に合ったプレートをわざわざ作るのに一週間。それを使って骨を完全に固定する手術。そしてギブスで歩けるようになるまで…、と、約一ヶ月かかって退院。何度も痛い思いをさせる結果となりましたが、おかげで約半年で元気に走り回れる状態に回復。今日、グリィが元気に走り回っている姿を見ると、がんばって二度の手術に耐えてくれ、と決断して良かったなと思います。イタグレと暮らそうと思っている方は、ホントに骨折に気をつけてくださいね。
●追記:ちなみに再手術をお願いして完治させてくださった病院は、「みなとよこはま動物病院(旧 永岡犬猫病院) 磯子センター病院」です。日本中の獣医さんから「もう駄目だと思う」と言われたような犬たちが、この病院に来て手術を受けたり治療してもらったりしている、という噂でしたが、グリィが入院している間に、そういう感じで通院しているという飼い主さんから数多く話を聞きましたし、実際にニコニコしながら生還していく飼い主さんと犬の姿を沢山見ました。この病院の設備は完璧と言ってもいいと思います。どの先生もとても温かい方々ですし、高い評価を受けるだけの経験と技術を持っていると感じました。手術も主・副の両先生に加えて、麻酔医まで入ってのオペ。さらに、そのすべてをすぐ隣でモニター出来るなど、とにかく安心させてくださいます。近所の犬猫病院では手に負えないような状態になったときは、この病院で診察してもらうと、きっと光明が見えると思います。
Friday, March 13, 2009
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