Sunday, October 19, 2003

Panasonic Viera / TVCF

週末、数多くのテレビコマーシャルを見る。その中でPanasonicのVIERAという薄型テレビの広告が気になった。モデルウォーキングの女性が駅のようなところを歩き、立ち止まると床がめくれてテレビになる。こうして言葉にしてみても意味不明な導入の5秒に強い違和感を感じる。さらに続く5秒は画面にCGの花、そしてまるでカタログの表紙に至る。見終わった時、画面上方が黒く塗り潰されモデルらしき女性の顔がなかった気持ち悪さが残る。印象として暗い。登場感というミッションからすると明らかに失敗と思われる。しかし、なぜこんなに映像に技がないのだろう。まるで画角が変化しない。静止画コンテを繋げた印象で、いまどきありえない。

それ以前に、なぜ駅らしき場所なのか。なぜ駅の床がめくれあがるのか。カツカツとハイヒールの音を響かせておきながら(それは硬さの表現のはず)、なぜ突然にぐにゃりとめくれるのか。そのめくれたものがCGでメタル質感に変質させる必要がなぜあるのか。さらに床の裏側に画面が出るというネガティブ表現をなぜ選ぶ必要があったのか。そもそもあの女性は何を表しているのか。手に持つエナメル質のバッグは何を表しているのか。そもそもあんな古臭いスタイリング(ブーツのトゥの形も古い)で何を言おうというのか。最初から顔を出さない企画なら、その服、持ち物、靴、動作を通じて人格描写すべきはずだがまったく意思が読み取れない。

さらにテレビ画面に映るのがなぜまた突然にCGの花なのか。これまでのキャンペーンのパーセプションのつもりなのかもしれないが意味不明。そして機種が並ぶ。とにかくなにから何までさっぱりわからない。盛り込みすぎの割に時間配分のアンバランス。駄作と言わざるを得ない。もうすこし頑張ってほしい。

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