Friday, December 26, 2008

柏野雄太氏の言葉

これは経験に基づく単なる個人的なアイディアの表明に過ぎないのだが、コミュニケーションによって新しいものが生まれるとしたら、(1)知的な努力を惜しむことのない、(2)バックグランドが多様な複数の人が、(3)当該問題について過去の成果を十分に知り尽くした挙げ句、(4)それなりに長い時間の努力を繰り返した後で、(5)偶然行き渡ってコミュニケーションを行うということが必要だと思う。ここ、いいですか。条件が5つも掛け合わさるのだから、確率が非常に低くなるのですよ。なにが言いたいかというと、まさに成功しているオープンソースソフトウェアプロジェクトはこの条件を奇跡的にクリアしているのだ。(中略)どんなにUIを工夫しようが、コンテンツの書き方に意匠をこらそうが、動画や音を利用しようが、Webのコミュニケーションによって、次世代を形作る何かがてくるなんて期待するのは難しいと思う。特にショッピングやエンターテイメントを少しでも指向しているネットサービスではほぼ絶対無理だろう。だって、知的に努力するインセンティブがない人たちが集まっても、そこに付加価値が生まれるというのはあり得ないからだ。たいていのコミュニケーションからは何も新しい価値は生まれない。新しい価値が生まれるところにたまたまコミュニケーションがあっただけだ。そのことを間違えてはいけない。

以上、柏野雄太氏のお言葉。「これは妄言である」と言われているが正しい意見だと思う。彼の言うとおりだと思う。これを勘違いしてる人は多いな。

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