Thursday, December 11, 2008

TIAA公式セミナー2008

bA時代に数年TIAAの審査員を務めてた事からか、今も僕はTIAA審査コミッティの一員らしく、わざわざご招待されたので、途中からだったけど表参道まで行って「TIAA公式セミナー」を聞いてきた。到着したのが15時前ぐらいで、第一部のprojectorの田中さんの話は聞き逃したんだけど、第二部の「Webってそんなにエラいのか」から拝聴した。

で、まぁ講演を聞く側の勝手なところで言わせてもらうと、マトモなこと言ってるのはホントに田中さんだけで、かなりつらかったです。もうあたりまえのことを今頃それ言うの!って感じとか、やっぱりCMを作りたいです丸出しとかとか、そりゃーCM作るの大変でしょうし、儀式も沢山あるでしょうよ。でもWebは簡単に作ってるという前提でモノ言うのには呆れた。っていうかあなたたちが、そういうことで終わらせているだけですよね。また見せられたCMも女優やタレントを使ったものばっかりで、商品属性からストレートに構想されたものって皆無に近く、あーなんて日本のCMってこうも特殊なんだろう…っていう感じだったり。

第三部の「メディアを使い倒せ」は、イキナリMSNの宣伝で始まり、そのうえニコニコ動画はスゲー前向きメディアですとか、もう馬鹿馬鹿しいというか、あまりに稚拙な内容でまいったと言うか、それでどうしろって言うの?っていうところのオチがない「すごいですよねー」ばっかりのオタクな会話を聞かされて…。そんな風に短絡的に「ネットって素晴らしい」に溺れ、偏った視点でいる人たちを見ていて、痛いというか、悲しいというか。なんか、本気でコミュニケーションっていう仕事の本質を考え抜いてないような、無責任で、でも逃げ道持ってて、そのうえ理屈が上手で、って人が業界にいっぱいいて、そういう人たちが「これからはコレです」とか言ってて、ありえないでしょってずっと思ってた。質疑応答の時間があったら、たぶん突っ込んでたな。

それにしても、いまだにこんな感じなんかーと、しみじみ…。でも、そういうコトがわかったっていう収穫はあった。少なくとも彼らのロジックではこの先の不況は乗り切れません。その最大の理由は、コミュニケーションをしようとする大きさや幅や深さを、作ってる当事者たちが全然整理出来ていないっていうことに尽きます。その中で、あー、この人はそこが整理出来てるなー、だからこういう言葉が出るんだなーって思ったのは田中さんだけだった(田中さん、また飲み行きましょう!)。

今回のこのセミナーに関わった方々がこのエントリーを読んだらたぶん気を悪くされちゃうと思う。でも、JIAAの方々やセミナーを実施した事務局の方々などには何の不満もありませんし、逆に感謝しています。また、こうした団体を運営し、会を開催する大変さも少なからずわかっているつもりです。でも、そうした方々の努力の上に、舞台に立たせてもらっていることを認識していないスピーカーが複数いた(それを認識していれば、もっと責任ある言葉が話せるはず)ことには警鐘を鳴らしておきたいと思う。

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